リスケ限界・赤字の会社でも事業は売れる?破産を避ける事業譲渡の実務

【更新日】 2026年10月1日(木) 私的整理 M&A・事業承継 会社再生
リスケ限界・赤字の会社でも事業は売れる?破産を避ける事業譲渡の実務

「毎期赤字続きで、銀行からのリスケ(返済猶予)もいよいよ限界を迎えている」

「こんなボロボロの財務状態で、買い手がつくはずがない。会社を畳んで自己破産するしかないのか……」

毎月の資金繰りに追われ、先が見えない中で孤独に悩み続けている経営者の方から、このような切実なご相談を数多くいただきます。

しかし、決して諦める必要はありません。結論から申し上げます。

たとえ会社全体が赤字で過剰債務を抱えていても、事業を売却(事業譲渡)して破産を完全に回避し、事業と生活を守る道は十分にあります。

長年培ってきた技術、顧客との信頼関係、そして従業員の雇用を消滅させてしまう前に、知っておくべき「事業再生の実務」と「正しい相談先の選び方」を詳しく解説します。

1. なぜ「赤字・リスケ限界」の会社でも事業が売れるのか?
経営者ご自身は「うちの会社には何の価値もない」と思い込んでいても、第三者の買い手企業(スポンサー)から見れば「喉から手が出るほど欲しい事業」であるケースは珍しくありません。
買い手企業が評価するのは「過去の借金を背負った会社(法人)」ではなく、「現場で動いている事業そのもの」だからです。

①買い手企業が評価する「赤字会社の見えない価値」

②優良な顧客基盤・取引関係:自社でゼロから開拓すれば数年と数千万円のコストがかかる販路を即座に獲得できる

③熟練の従業員・現場スタッフ:慢性的な人手不足の時代において、技術や経験を持つ即戦力の人材は極めて価値が高い

④許認可・設備・立地:取得に時間と手間がかかる行政許認可や、希少な製造設備、アクセスの良い拠点

⑤事業シナジーによる黒字化:買い手企業のリソースと統合することで、仕入れコストの圧縮や間接部門の効率化が進み、引き継いだ翌月から黒字化できる計算が立つ


つまり、「過去の過剰な借入金返済」や「不採算な部門」を切り離し、収益を生み出せるコア事業だけを抽出すれば、事業には正当な価値と値段がつくのです。

2. 破産を回避して事業を存続させる「第二会社方式・事業譲渡」の仕組み
過剰債務と本業を法的に切り離し、破産を避けて事業を未来へつなぐ手法が「事業譲渡」や「第二会社方式」と呼ばれる私的整理スキームです。

第二会社方式・事業譲渡の具体的な流れ
1. 受け皿会社(スポンサー企業、または新設会社)へ優良事業を譲渡する顧客、取引先、従業員、事業用資産を適正な評価額で引き継ぎ、事業と雇用をそのまま存続させます。
2. 譲渡対価を旧会社の借入返済に充てる事業を譲渡して得たまとまった資金を、金融機関への公平な弁済原資にします。
3. 過剰債務が残った旧会社を合意の上で適法に清算する
抜け殻となった旧会社は、裁判所の破産手続きを使うのではなく、金融機関との協議・合意に基づき、私的整理の手続きを経て円満に清算します。旧会社を整理しても、事業そのものは新会社で何事もなかったかのように営業を続けられます。

「借金を全額返済できないのに、事業の売却や清算を銀行が認めるのか?」と疑問に思われるかもしれません。

しかし、金融機関にとっても「破産されて回収がゼロになる」より、「事業を承継させてまとまった譲渡対価から確実に回収できる」ほうが経済的合理性が高いため、適正な計画を提示すれば合意に至るケースが極めて多いのです。

3. なぜ「弁護士への駆け込み」が必ずしも最適とは限らないのか?
資金繰りに行き詰まった経営者が真っ先に思い浮かべる相談先は「弁護士」です。法律の専門家として重要な存在ですが、相談する順番を間違えると、残せるはずの事業まで失ってしまうリスクがあります。

専門分野によるアプローチの違い
多くの弁護士は「法律手続きのプロ」であっても、「事業の価値を見極めて買い手とマッチングし、銀行と事業継続の条件をまとめる交渉のプロ」ではありません。破産を回避できる手法があるにもかかわらず、「破産申し立ての準備をしましょう」と処理されてしまう事例が少なくないのが実情です。
事業を残すためには、弁護士、公認会計士、税理士、再生コンサルタントが連携し、「破産を前提とせず、事業と経営者の未来を守るために動く専門家チーム」を選ぶことが不可欠です。

4. 【最重要】「できるだけ早く」相談しなければならない理由
赤字の会社であっても事業を残すことは可能ですが、それにはたった1つの絶対条件があります。

それは、「手元のキャッシュ(資金)が残っているうちに動き出すこと」です。
資金が完全にショートしてしまうと、来月の仕入れや給与が払えず、信用を失って事業価値そのものが暴落します。
買い手候補の選定、事業価値の算定(デューデリジェンス)、金融機関との合意形成には、最低でも2〜3ヶ月の時間が必要です。
会社に資金がまったく残っていない状態まで追い詰められると、選べる選択肢が極端に狭まってしまいます。
「来月の資金繰りの目処が立たない」「銀行から次のリスケ更新を断られそうだ」と感じた今この瞬間こそが、最も有利な条件で事業を引き継ぎ、経営者自身の生活や自宅を「経営者保証ガイドライン」に則って守るための最大のチャンスです。

一人で抱え込まず、手遅れになる前に私的整理・事業再生の現場を知る専門家へご相談ください。会社を破産させずに事業を守る道は、必ず開かれています。

【私的整理・事業再生のエキスパート集団による支援体制】
一般社団法人経営戦略共創会議では、事業承継・事業再生の実務経験豊富なコンサルタント、弁護士、公認会計士、税理士がチームとなり、金融機関との合意形成から第二会社の設立、経営者保証ガイドラインの適用までワンストップで支援いたします。

※組織体制の詳細は、一般社団法人経営戦略共創会議|概要 をご覧ください。

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「まだ具体的な計画はないが、今後の選択肢を知りたい」「銀行から次のリスケ更新を断られそうな段階でどう動くべきか分からない」「差押えの不安がある」といった初期段階のご相談も歓迎しております。

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秘密は厳守いたしますので、手遅れになる前にお気軽にお問い合わせください。

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