実家を相続する時のステップ

【更新日】 2025年9月5日(金) 相続 不動産
実家を相続するときに必要なステップについて

親が亡くなった後、避けて通れないのが「実家の相続」。
でも、いざ相続となると「何から始めればいいの?」「手続きの期限はあるの?」と、不安や疑問がたくさん出てきますよね。

この記事では、実家の相続に必要な流れを、できるだけシンプルに整理しました。

1. まずは死亡届を提出

身内が亡くなったら、7日以内に役所へ死亡届を提出します。
同時に戸籍謄本などの書類集めも始めましょう。これは相続人を確定するために必要です。

2. 相続人を確定する

相続できる人(相続人)は法律で決まっています。
被相続人(亡くなった人)の出生から死亡までの戸籍を集めて、配偶者や子どもなど、誰が相続人かを確認します。

3. 財産を調べる

相続財産は「プラスの資産(不動産・預金・株式など)」と「マイナスの資産(借金・ローンなど)」の両方を含みます。
実家の不動産については、登記事項証明書や固定資産税評価証明書をチェックしましょう。

4. 相続放棄や限定承認の検討(3か月以内)

もし借金が多い場合は、家庭裁判所に「相続放棄」や「限定承認」を申請できます。
この手続きは 相続が始まってから3か月以内 が期限です。

5. 遺言書があるか確認

遺言書があれば、基本的にはその内容に従って相続を進めます。
自筆証書遺言は法務局、公正証書遺言は公証役場で確認できます。

6. 遺産分割協議

相続人全員で話し合い、誰が実家を相続するかを決めます。
「住み続ける」「売却して現金を分ける」「共有にする」など、選択肢はいろいろあります。
決まった内容は必ず「遺産分割協議書」に書き残しましょう。

7. 不動産の名義変更(相続登記)

2024年4月から、相続登記は義務化されました。
相続開始を知ってから3年以内に、法務局で名義変更の手続きを行う必要があります。

8. 相続税の申告・納付(10か月以内)

財産の合計が基礎控除額を超える場合は、相続税の申告が必要です。
期限は 相続開始から10か月以内。
不動産評価額や路線価をもとに計算するので、税理士に相談する人も多いです。

9. 実家をどうするか決める

名義変更が終わったら、実家を「住む」「貸す」「売る」などどう活用するかを考えます。
空き家のままにすると、固定資産税がかかるうえ、老朽化で倒壊のリスクや行政からの指導が入ることもあります。

まとめ

実家の相続は、

期限がある手続き(相続放棄3か月・相続税10か月・相続登記3年)

相続人全員の合意が必要

という2点を特に意識して進めることが大切です。

「誰が住むのか」「売却するのか」など、感情も絡むため話し合いが難航することも少なくありません。
早めに専門家へ相談し、スムーズに進められるように準備しておきましょう。